婦人財布だけに特化している専門店はあまりないと思いますが、百貨店など大型店には婦人財布の売場があります。本書では婦人財布売場のMDを組み立てるときに実施することを紹介しています。ターゲットのお客様が欲しい品揃えを実現するために、どのような商品分類が良いのか、どのようなプランを作成したら良いのか、どのようなデータを収集するべきなのか、そして仕入れる型数をどのように算出するかについて学べます。婦人財布売場のMDはほぼハンドバッグと同様に進めます。商品分類もMDプランも似たような内容になりますが、財布はハンドバッグより機能性重視という面があります。例えば、長財布や二つ折りの札入れを購入する時、小銭入れが有るか無いかは重要な関心事です。小銭入れもボックスタイプやファスナー、ボタンで留めるタイプがあり、それは購入する際にとても関心の高いものです。これらの機能性は、MDプランを組み立てるとき、網羅しなければならない要素です。重要な分類基準は「グレード」「エイジ」「素材」「ブランド」「アイテム」です。婦人財布もハンドバッグと同様に革素材だけでなく他の素材もあります。商品分類はグレードと素材を重視したA案、グレードとエイジを重視したB案の2つを紹介します。実践MDシリーズNo.8 【婦人財布のマーチャンダイジング】 目次CHAPTER1 婦人財布のMD1.ターゲットの設定2.商品構成とプライスゾーン3.商品分類の大・中・小分類の決定 A案:グレード、素材、ブランドを重視 B案:グレード、エイジ、アイテムを重視4.アイテム別型数 1)長財布の型数 2)二つ折りの型数 3)小銭入れの型数5.関心度別型数 1)アイテム別機能別グレード別エイジ別型数 2)アイテム別機能別エイジ別型数及び該当ブランド6.プライス別型数7.ターゲットと品揃えの整合性 1)グレードの整合性 2)エイジの整合性 3)テイストの整合性8.キャラクター性と売場作りの整合性 1)ブランドの位置づけを決める 2)キャラクターに位置づけられると個性を出せるCHAPTER2 収集データ実例 1.売上データ収集の実例2.お客様要望カード3.その他の収集データ 1)天候のデータ 2)気温と天気で売上を予想する実例 3)仮説と検証の繰り返しが業績を向上させるCHAPTER3 型数算出のイロハ1.売上予算から算出 1)取引条件を考慮しない例 2)委託条件で消化率を考慮した3つの例 3)買取条件でイニシャルオーダーを抑えた例2.什器台数から算出 1)パンスト売場の例 2)和食器売場の例CHAPTER4 バイヤーに不可欠な豊かな感性と科学的な思考とは1.バイヤーには豊かな感性が必要2.バイヤーには科学的な思考も不可欠 1)商品分類の決定は「科学」 2)データに基づいた需要の予測